発達障害者の徒然日記

発達障害を抱える20代の男の徒然日記です。

朱子学と陽明学

朱子学陽明学は、中国の儒学の中で対立した二つの思想である。朱子学は、知識を先に学び、その後に行動に移すという考え方(先知後行説)で、経典の読書を通じて物事の理を追究すること(居敬窮理)を強調した。一方、陽明学は知識と行動を一体と見なし、実践を通じて真の知識を獲得することを追求すること(知行合一)を唱え、実践的で正義感あふれる人間を養成することを目的とする。

朱子学陽明学の違いは、以下の表に整理できる 

f:id:tanakh321:20231103231029j:image

例えば「崩れにくい山を作ること」に対するアプローチが異なる。

朱子学では、知識と行動を別々のものと見なし、知識を先に学び、その後に行動に移すことを重要視する。このアプローチでは、まず「水をかけると砂が固まるという性質を知っていること」を学び、その知識を基にして「砂の山にジョーロで水をかける」行動を試みるプロセスとなる。

一方、陽明学では、知識と行動は一体のものと見なされ、実践を通じて真の知識を獲得することが強調される。陽明学のアプローチでは、まず「砂の山にジョーロで水をかける」行動を通じて、「水をかけると砂が固まるという性質を知っていること」を確認し、知識と行動を結びつけるプロセスとなる。このアプローチは知識と行動を切り離せないと考え、実践を通じて真の知識を追求することを重要視する。

 

朱子学の代表的な思想家は朱熹で、その教えは中国の教育と官僚制度に影響を及ぼした。対照的に、陽明学の代表的な思想家は王陽明で、彼の思想は反権力運動や日本の尊王攘夷運動に触発された人々が多かったと言われてる。

朱子学陽明学は中国の歴史と文化に大きな影響を与え、教育や政治において重要な役割を果たした。知識と行動の関係における根本的な違いが、これらの学派の特徴である。